2016年04月12日

関宿城にて


関宿城まつりに行ってきました。
桜咲き乱れるお城の風景は美しく優雅でした。
火縄銃の音が聴こえるなか、城の前で野点をしています。
そのBGMとしてお琴の演奏が入りました。

お祭りの城内は色々なイベントが入っているので生のお琴では何も聞こえなくなってしまいます。
そして風が吹くと音が消えてしまいます。毎年そんな状況だったのですが今年は違いました。

僕が霞ちゃんに頼まれて琴専用のマイクを製作してアコースティックにぴったりのアンプをチョイスしました。
お庭には電源がなく、小さな発電機が設置されていて、そこから電源を取ります。

古典から連ドラのテーマソングまで琴の音でお届けしました。

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桜吹雪の中を歩く霞ちゃんは淡いグリーンの着物で風景にぴったりと合っています。
ちょっぴり動画を撮ってみました。



今回実験したかったことがひとつありまして野外では譜面が風にあおられるのでデジタル譜面台を作りました。
春は特に風が強いので苦労します。そこでノートPCとモニターを繋いでフットスイッチで送るようにしました。

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結果は心配していた通りに直射日光が当たると見えなくなることでした。
モニターを立て気味にすると、何とか見えるのですが輝度が足りません。
透過型のモニターがあるといいのですが、これから改良を加えてゆこうと思います。
動作的には何も問題は有りませんでした。

野点の席には外人さんも多く来ていました。
その中の一組がスペインから来ていた憲兵さん一行です。
紳士的な優しい憲兵さんたちです。
特別に「さくらさくら」を演奏して大変喜んでいただけたようです。

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お琴にはお姫様がよく合います。関宿城のお姫様は可愛らしい女性でした。

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桜の咲くお城の庭で聴く霞ちゃんの琴の音は悠久の時を感じさせてくれます。
日本人の心の奥底にある、儚さや潔さの混在する精神世界が筝の音に凝縮されているような気がします。
彼女は速弾きも当然上手いのですが単音の音の良さは言葉では伝えられません。

弦のさまざまな場所や弾き方を歌の内容に合わせて変えてゆきます。
古典の世界では禁じ手なんだそうです。

僕は作詞家のはしくれとして思いますが詩を書くときは様々な想いを文字に込めます。
それが歌になったとき無感情な歌を歌われたら多分悲しくなると思います。
弾き手や歌い手が詩を汲み取って自分なりの表現で歌ったり弾いてくれたとしたら心から嬉しいです。
これはクラシックの世界でも同じようなことが起こっています。
伝統を守ることと作品の感動を伝えることは似て非なるものだと僕は思っています。

古典を勉強してきた霞ちゃんが、柔軟な発想や手法で音楽を表現する姿を尊敬します。
そして、これからもふたりして新解釈の日本の心を伝え続けられたらと思っています。

城という大昔のシチューエ―ションのなかで新しい世界への挑戦を心に決めたそんな春の日
玄と霞の散歩道は、これから長い長い道のりをふたりで歩き続けるのでした。
感謝

posted by 玄庵 at 18:18| Comment(0) | 日記